不動産の 生前贈与 について
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こんにちは、税理士の藤本尚士です。
生前贈与とはご自身が亡くなる前に財産の全部あるいは一部を、受け渡すものです。
渡した財産の分だけ、自身の財産が減るので、うまく活用すれば相続税を減らすこともできます。
生前贈与によって渡す財産は現金や預金でなくても構いません。
所有している不動産でも行えるのです。
不動産の生前贈与で多いのは、土地や建物を10分割など細かい持分に分けて少しずつ贈与していく方法です。
生前贈与では、年間の贈与額が110万円を超えてしまうと、贈与税がかかってしまうため、このような方法を取るケースが多いのです。
不動産の共有持分についても生前贈与は可能
不動産の所有権は一人であるとは限りません。
土地や建物では、複数の人が共同して所有者になることも出来ます。
複数の所有者がいる場合、その不動産は共有状態であり、各共有者の持分が登記されています。
(共有持分は分数表記されますが、均等になっているわけではありません。)
この共有持分も各所有者が他人に自由に譲渡できますし、持分を細分化して贈与することも可能です。
分割は10分の1でも良いですし、もっと細かくして100分の1でも問題ありません。
不動産を生前贈与するための手続き
(1)贈与契約書の作成
贈与は、贈与者と受贈者との契約に基づいて行われます。
税務署に対して、生前贈与が合った事実を証明するためにも、贈与契約書を作成しましょう。
不動産の生前贈与では渡した不動産を特定できるように、登記簿上の住所を記載しましょう。
(2)名義変更の登記
所有権が移ったことを明確にするために、贈与された土地は法務局で名義変更の登記手続きを行いましょう。
不動産の生前贈与で注意したいこと
不動産を生前贈与する際に注意したいのは、税金です。
(1)贈与税
まず、現金の贈与と同じく、不動産にも贈与税がかかります。
通常の生前贈与の場合、基礎控除である110万円を超えた金額に対して、贈与税が課税されます。
税率は、贈与者が祖父母や父母といった直系尊属から贈与された場合(特例税率)とそれ以外(一般税率)で異なります。
(特例税率の方が税率は低いのです。)
(2)不動産取得税
不動産を購入した場合や譲り受けた場合には「不動産取得税」が課税されます。
土地の不動産取得税は、「土地の課税標準額×3%」、建物の不動産取得税は「固定資産税評価額×3%(非住宅は4%)」です。
なお、相続で不動産を取得した場合は、不動産取得税は課税されません。
(3)登録免許税
不動産の名義変更(登記)を行う際には、「登録免許税」がかかります。
税額は「固定資産税評価額×2%」で計算します。
なお、相続の場合、税率は0.4%です。
まとめ
現預金と同じく、不動産も生前贈与が可能です。
ただし、贈与があったことを証明するためにも、贈与契約書に加えて名義変更(登記)をするのを忘れないようにしましょう。
生前贈与はうまく扱えば、相続税の減税に有効な対策となりますが、注意するべき点もたくさんあります。
上手に活用して、節税に繋げてください。
不動産の相続など相続手続きのことでお悩みの方は熊本市中央区に拠点を構える熊本不動産相続税相談センターまでご相談ください。
行政書士 、司法書士、弁護士、不動産鑑定士とも連携し、相続に関するお悩みを全て解決いたします。
熊本市を中心に、熊本県全域に対応していますので是非ご相談ください。 初回相談は無料です。
投稿者プロフィール
- 熊本県玉名市出身。不動産相続に強い税理士。
経歴:
2007年 宅建業 エステート九州株式会社設立 代表取締役就任
2011年4月 税理士法人熊和パートナーズ入社・勤務
2014年8月 税理士法人新日本設立、その後、行政書士事務所設立 現在に至る
主な資格:
税理士、行政書士、相続手続相談士、相続診断士、宅建取引士、税務調査士®、不動産投資・運用アドバイザー®、医療経営アドバイザー、医療経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナー(FP)2級
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