相続コラムcolumn

相続における未成年者控除について【概要解説】

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こんにちは、税理士の藤本尚士です。
相続には様々なケースがあります。中には、幼い子どもを残して被相続人の方が突然亡くなるということもあるでしょう。

そのような場合、子供の今後の生活も不安ですが、遺産にかかってくる相続税も心配になります。お子さんの将来を考えると、1円でも多くの財産を残してあげたいと思うのは親として当然です。
相続税では、遺族の生活を保障するといった観点から、いくつかの優遇制度が設けられています。その中に「未成年者控除」という、未成年者が相続人となった場合に相続税が減額となる仕組みもあります。

本コラムで詳しく解説いたします。

 

未成年者控除とは

相続における未成年者控除とは、20歳未満のいわゆる未成年者が相続人となり遺産を取得する場合において相続税が減額される制度です。
減額(控除)される金額は
相続人が満20歳になるまでの年数×10万円」です。
残年数については1年未満の期間は切り上げて計算します。

相続人の年齢が若いと控除される額も比例して大きくなります。
また、未成年の相続人の相続税が控除額を下回る場合、その差し引いた金額を扶養義務者が支払うべき相続税からも減額することもできます

ここでいう扶養義務者は、配偶者、直系血族、兄弟姉妹などです。

 

例えば、成年者の兄と未成年者の弟の計2名が法定相続人となった場合、弟の未成年者控除のうち差し引けなかった残額がある場合、兄の相続税額から控除することができるのです。

ただし、未成年者の弟が以前に未成年者控除を受けていた場合は、税額控除額が制限されることがあります。

 

未成年者が控除される理由

財産を相続した時点で、相続人が未成年であっても金額に応じた相続税を支払う義務があります。

しかしながら、未成年者の方は定期的な収入があるわけでもなく、加えて教育費や養育費がかかるような状態のため、相続税の負担が大きいと今後の生活に不安が残ります。
そのような理由から、相続税が大きな負担とならないように配慮し、一定の額を相続税から控除する「未成年者控除」という制度が設けられているのです。

 

適用要件

以下の要件を全てを満たす必要があります。

  • 取得した財産は相続で引き継いだものや遺贈によるもの
  • 遺産を取得する人が法定相続人であること
  • 相続人が財産を取得した時点で満20歳未満であること
  • 相続開始時点で日本に住所がある
    (上記に該当しない場合は日本国籍を持っていて、相続人か被相続人が相続前5年以内に日本に住所を有している)

相続人の年齢については、財産取得時に20歳の誕生日を迎えていなければ未成年者控除の適用は可能です。

 

まとめ

相続人に未成年者がいる場合、未成年者控除を適用できますが、遺産分割や相続放棄等の相続手続きを自身で行うことができず、特別代理人を立てる必要があります。

特別代理人は「利益相反行為」に該当しない相続に無関係の人でなければならないので、注意しましょう。
不安な場合は、相続の手続きを相続専門の税理士に依頼をおすすめいたします。

戸籍、財産調査等の手続きから相続税の申告までワンストップで解決してくれます。

 


 

未成年者控除への疑問、または遺産や相続税等、相続手続きのことでお悩みの方は熊本市中央区に拠点を構える熊本不動産相続税相談センターまでご相談ください。

行政書士 、司法書士、弁護士、不動産鑑定士とも連携し、相続に関するお悩みを全て解決いたします。

熊本市を中心に、熊本県全域に対応していますので是非ご相談ください。 初回相談は無料です。

投稿者プロフィール

藤本尚士
藤本尚士
熊本県玉名市出身。不動産相続に強い税理士。

経歴:
2007年 宅建業 エステート九州株式会社設立 代表取締役就任
2011年4月 税理士法人熊和パートナーズ入社・勤務
2014年8月 税理士法人新日本設立、その後、行政書士事務所設立 現在に至る

主な資格:
税理士、行政書士、相続手続相談士、相続診断士、宅建取引士、税務調査士®、不動産投資・運用アドバイザー®、医療経営アドバイザー、医療経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナー(FP)2級